​クリーンな問いとは

デイヴィッドが生み出した「クリーンな問い」は、とてもシンプルで、かつ、基本的には10個前後しかありません。

これらの問いが「クリーンである」という意味は、この問いは、問いかける側の価値判断や前提というのが最小限に留まるように設計されているということです。

そして問いかける側は、相手の応答を聞いたら、それらを自分の考えで言い換えたり要約することなく、相手の使っている「そのままの表現の言葉」について、この「クリーンな問い」を投げかけていきます。

このことにより、問われた側は、自分自身の考えについて問いかける側の考えに「汚染されたり、誘導されることなく」、自分自身の感情や思考、身体感覚、そしてイメージ・メタファーについて、純粋に自分自身の内面の探求に没頭することができるのです。

しかしここで留意すべきなのが、「相手の価値観を汚染・誘導しない」ということは、「相手に何も影響を与えない」ということではない、ということです。

むしろ現実はその逆で、人は「問い」をされると、脳の仕組みとして、意識がその問いの持つ方向へと強力に向けられ、そのことについて深く探索せざるを得ないようになっています。

デイヴィッド・グローブが作り上げた「クリーンな問い」の代表的なものの一例は、以下の通りです。
(他にも15個ほどの問いがありますが、その中でも一番使われる頻度が高いものです)

あなたは、何が起きればいいのでしょう?

What would you like to have happen?

これは、デイヴィッドが考案した「クリーンの問い」の中でも、最重要と言えるものです。
この問いをされると、問いかけられた相手が、のような困難な状況にあったとしても、そこから自分の本当に望んでいることが何なのかについて、自然に無理なく意識が向けられるように、非常に繊細に創り上げられた問いです。
 

  • 「そのXについて、他に何かありますか?」(英語の原文  “Is there anything else about that X ?”)

    これは、ある特定の事柄Xについて、視野を広げてブレイン・ストーミングをさせる方向に、問いかけられた相手の注意を方向付ける問いになります。
     

  • 「そのXは、どんな種類のXですか?」(英語の原文  “What kind of X is that X ?”)

    この問いをされると、問われた側の意識は特定の事柄Xについて、さらにその詳細について探求するように方向付けられます。
     

  • 「そのXは、どこにありますか?」(英語の原文 “Where is that X ?”)

    この問いは、クライアントが感情や思考、イメージについて語っている時に投げかけることにより、「それらの体験が身体空間のどこで起きているのか」の気づきを促し、それにより、より深い潜在意識に眠っていた認知を呼び覚ます効果があります。

 

  • 次に何が起きますか?」(英語の原文 “What happens next ?”)
    「Xのすぐ前には、何が起きますか?」(英語の原文 “What happens just before X ?”)
    「たった今、何が起きていますか?」(英語の原文 “What is happening now ?”)


    人は誰でも「時間」の中に世界に住んで、そこで全ての認知が行われているということからすると、時間的な「今ここ」の体験と、その前後に何が起きているのかということについての気づきも、非常に重要になってきます。
     

  • そのXは、何のようでしょう?」(英語の原文 “That X is like what?”)

  • この問いによって、人は自分の思考プロセスを「メタファー・イメージ」として意識を向けることを促され、それにより、深い深層心理レベルでの変容が可能になったり、「自分の行動の仕組み」について深い気づきが促されるということが起きます。