​相互尊重と共創の関係性のための「システミック・モデリング」

<システミック・モデリングとは>

 

グループ・組織の中で、前提や決めつけを置かない「クリーンな問い」と「メタファー」を使うことで、それぞれのメンバーが、お互いへの決めつけや軽蔑のパターンから抜け出して、より好奇心に満ちた相互理解をし、お互いの尊重に満ちた創造的なチームワークを築くことを可能にした、革新的な組織ファシリテーション・モデリング技法です。

システミック・モデリングは、ベトナム戦争の帰還兵の心のトラウマを治療する技法としてクリーン・ランゲージを開発したデイヴィッド・グローブに直接晩年まで弟子として師事した、ケイトリン・ウォーカーが創始者です。

言語学を専攻した彼女は、トラウマワークとして初期に発展したクリーン・ランゲージに、さらにシステム思考やNLPのモデリング技法を取り入れて、グループのメンバー間のファシリテーションとして使えるように、8年近くの歳月をかけて独自の発展をさせました。

このモデリング技法を用いると、グループのメンバーが、そもそも五感レベルで空間や時間(過去・未来)をそれぞれどのように認知しているのか、それがどのようにそれぞれの行動の基盤となっているのかを、お互いに発見しあうことことができ、それぞれが持っている価値観や行動パターンがとてもユニークであるということの、真の理解が生じます。

 

そしてそれにより、「なんであの人は、こんなこともできないんだ」とか「なぜこんな行動をとるのか?」というお互いへの決めつけが消えて、「このような素晴らしい個性を持っている人と、どのように一緒に協働していくのがいいのだろうか?」という創造性へと、グループの意識が自然発生的にシフトし、「創造的な組織」への変容を遂げるのです。

 

ここでのファシリテーターの役割とは、まずは、「クリーンな問い」と「メタファー・イメージ」を使った、各種エクササイズやワークを通じて、グループにいるメンバー個々人のパターン(繰り返し行うふるまい)を見つけていくと同時に、グループそのもののダイナミクスのパターンも探っていく(モデリングする)ことです。

 

この時に、グループ内のメンバーで、お互いにそれぞれのパターンについて指摘していくことを促進し、その背後に何が起きているのかについての気づきをもたらすための問いかけをしていきます。

 

そしてこのように個々の違いを明らかにしたあと、ファシリテーターはさらにグループの総意としてどのようなことを望んでいるのかという「アウトカム」を「クリーンな問い」を投げかけながら探っていきます。
そして、グループが全体としてメタファーやイメージによるのモデルを発展させることを促進させ、グループ自体のアウトカム(望んでいる状況)に合致しているパターンは何か、そして、アウトカムと矛盾しているパターンは何か、について、モデリングし続けていくことで、そのグループ自体からのオーガニックな変容を促していくのです。

<この手法は、どのような場所で活用されているのか?>

このシステミック・モデリングは、これが生まれたイギリスでは、小学校から大学生に渡る教育、ビジネスの組織変革・創造性活性化、ソーシャルワーカー、医療、スポーツとあらゆる場面で目覚ましい成果を収めています。

その成果が広く知られるようになった時に英首相のトニー・ブレアが視察・トレーニングに参加したり、
Tベンチャー企業改革の様子がイギリスでのBBCのドキュメンタリーとなったり、現在は、「優れた教育者のためのプログラム」として、イギリスのニート(引きこもり)の若者達を社会復帰させるためのプロジェクトが、EUにおける公的ファンドの適用対象としても選ばれていたします。ロシアではGoogle/MicoroSoft/GE等の人材育成部署、米国ではアジャイルコーチへの広がりなど、世界中で大きな実績を上げています。